明日の暮らしに安心を。子どもの笑顔を絶やさぬ社会を。安城市議選、統一地方選挙参考情報のまとめ。

政策

(※2023年3月時点での記事です。)

いい結果が出ている政策は、前提条件が近いものはどんどん真似すればいいという考えです。

政策は主に名古屋市の河村市長や、今ではすっかり有名になった明石市の泉市長、国民民主党などの政策を参考にしています。

主に以下のことを求めていく予定です。 

 

<子ども向けの予算を増やす>

日本は子どもに冷たすぎる国というのは明石市の泉市長のお決まりのセリフです。

令和3年12月、安城市民2,476人によって「小中学校給食費の無料化を求める請願」が安城市議会に提出され、否決されました。

安城市議会議員28人中、賛成はたったの3人。

安城市は令和2年度の決算の概要報告で約54億円の黒字でした。そして、小中学校の給食費の無償化に必要なコストはおそらく年間12億円弱というところでしょう。

子ども向けの予算を増やすことに意欲的な議員はもっと増えるべきと思います。

<学校給食の無償化>

前述の学校給食の小中学生完全無料はやるべきです。

イメージしにくいかもしれませんが、子育て世帯の可処分所得が増えれば、消費の増大につながるので、景気刺激策という側面もあります。

貧困家庭は救済措置があるから申請しろ、以上!、という意見は一見もっともらしいですが、私は賛同できません。申請主義はやはり問題が多いと思います。権利があるのに、あることすら知らないケースも多く、行き届かないのです。広報のコスト増や事務コスト増も無駄です。「与える側」と「もらう側」という見せかけの役が生まれる局面が増えることは、分断にもつながっていきます。社会全体から見て、いいことはないでしょう。

後述の農業政策とセットで考えて、いい流れができればとてもいいですね。

各国の小学校給食の無償化のグラフ

<子どもの遊び場の利用料無料>

遊び場は親子とも利用料無料にしませんか。
デンパーク、堀内公園、市営プール、どうでしょうか。

子どもを支える政策を優先することを市政のあたりまえにしていくことが重要です。

全部をいっぺんにやれという話ではないのです。
おいしいことを言って人気を取ろうというわけでもありません。

だれもやろうと考えたことがないだけで、安城市なら工夫すればできると思うのです。

明石市は実現しました。安城市も、少なくとも検討くらいはすべきです。

安城市の人口は令和元年をピークに減少し続けています。
これが現在の安城市政にたいする社会の素直な答えなのだと私は思います。

<Pay what you want 方式(払いたいと思った分だけ支払う方式)で売り上げが増える?>

Pay what you want 方式の日本への導入の可能性(法政大学)

「お布施方式」と呼ばれる販売方法があります。

払いたいだけ払ってねというものです。子どもにとっては100円がとても大きな感謝の気持ちかもしれないし、大金持ちは大金を払いたくなるような素敵な体験を探しています。

イギリスのロックバンドで長い間世界の中心的存在だったレディオヘッドが、このお布施方式をやったことがあります。

Inrainbowsというアルバムのダウンロード販売で、通常の流通経路を経た販売方法よりも多くの利益をもたらしたと言われています。以下引用。

「180万人以上の人がこのアルバムをダウンロードし、うち60パーセントはお金を支払わなかったものの40パーセントは支払った。それはレディオヘッドにとってこのアルバムを成功とする、十分な数だった。」

これは、今まで誰も言ってない提案だと思うのですが、上述の「子どもへの支援策」とこの「お布施方式」を組み合わせることで、面白いことが起きないでしょうか?

ふるさと納税で自治体同士が税金の取り合いをするより、美しい提案かもしれません。

<減税すると起きること>

今の日本で減税をすると、何がおきるでしょうか?

税金が減った人(法人含む)は可処分所得(使えるお金)が増えます。

お金の使い道としては、
①将来不安に備えて貯金する
②借金を返す
③欲しかったけど買えずに我慢していたものを買う、設備投資・将来投資をする
④投資(投機的な意味の)をする

大まかにわけるとこんなところかと思います。

①は安心を生みます。
②も不安が解消されるでしょう。
③では以前より豊かさを感じられるでしょう。
④が活発になれば、企業は助かる場合が多いでしょう。

③の消費が拡大することは企業の売り上げが拡大することを意味します。

企業が儲かれば、税収は上がります。税収が上がればさらなる公共サービスの充実がはかれます。

企業が業績好調になり、新規事業や設備投資をしようと思ったとき、従業員の確保・いい人材の獲得の必要性に迫られます。その場合、賃金を上げたり、損金として計上できるボーナスの増額、などの検討が始まります。

労働者の賃金が上がれば、消費は拡大し、また少し減税可能になります。

このサイクルで景気はよくなっていきます。(少なくとも、デフレギャップが存在する間はそうなります)

いつか④が過熱しすぎてミンスキーモーメントと呼ばれるバブル崩壊後に貸し剥がしが始まりだすポイントが見えてきます。(株式や地価が上がりすぎて、買えなくなったあと、一斉に、急激に売られて価格が急落します)財務省が債権回収などの命令を銀行にだすとさらにひどいことになりますがそこはどうなるかわかりません。(ちなみにチャイナは残念ながら旧大蔵省と同じミスを犯している状況のようです。)

そのまえに増税・引き締めに転換する必要が出てきますが、どの税率をどう動かすかは非常に難しい判断になります。

ですが、増税で失われた30年を経験し疲弊しきった日本では、とりあえずその心配はだいぶ先の話で、好景気の性格を分析した上で議論がなされるべきでしょう。

<安城市が減税するために必要なこと>

ではその減税を実施するためにどうすればいいのでしょうか。

地方自治体は起債制限があるため、お金が余っているわけでないなら、予算を圧縮するしかありません。(政府は円建て国債が発行できるので国の場合は別)

地方自治体の予算とはなんでしょうか。

多くの方は自治体の予算を、会社員の給与のように定額の固定収入と考えがちですが、実際はどうでしょうか。

日本は民主主義国家です。みんなが減税が大事だと考えて、その意思を表明すれば、減税が優先されることになります。

じゃあ、どの予算をどう削るのか、これがとても大変で、自治体によって、答えが違います。

安城市はどうでしょうか。毎年実質収支が約40~45億円の黒字です。

すでに答えがありました。

ということは、減税して、私たちの暮らしが豊かになるためにいま必要なことは、安城市議会に減税推進派の議員をひとりでも多く増やす、格差是正に積極的な人物を市長に選出する、ということになります。

<減税の事例>

世界中に減税の事例があります。

世界各国の消費税減税の例

地方自治体の行政としてできることではないのですが、大事な文章で多くの人に知ってほしい部分を引用します。

日本政府は「消費税は預り金だから、事業者は預かったお金を納めるだけだ」と言いますが、これは消費税の本質・実態を無視した説明です。消費税を納めるのは事業者ですから、預かろうと預かるまいと納税しなくてはなりません。
 実際、多くの中小事業者は赤字でも消費税の納税を迫られ、10%増税の下で廃業に追い込まれています。それだけに、消費税減税は中小事業者の支援策として有効なのです。

なので、コロナ下でピンチに陥った世界中の国が消費税(付加価値税)の減税に踏み切ったのです。

日本は「消費税の導入・増税にあれだけ苦労したんだ。みんな(誰?)の苦労を無駄にする気か!!」というよくわからない理屈で消費税減税を全力で拒否する人たちがいたため、一時的な減税すら実現しませんでした。

税金にもいろいろ性格があり、消費税のような税金(事業者の粗利にかかる)の減税は消費者と事業者のどちらも救う政策です。法人税は企業の純利益にかかってくるため、その減税は株主や投資家に配慮した政策といえます。タックスヘイブン的な見方をすれば、企業の誘致を目的とした政策にもなります。

そして、国内で減税といえば、名古屋市の河村市政です。

名古屋市は市民税の減税に成功しました。実現には大変な苦労があったそうです。

名古屋市の市民税減税

なお、名古屋市は市民税の減税を実施するために、やむなく公務員給与カットをしました。

これは、できるだけ避けたいというのが私の本心です。

私は安城市の職員と仕事をしたことがありますが、私が知る限り彼らは優秀です。減税のために真水でお金が必要ならば、うまく集めてくれることでしょう。

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<減税の実施>

安城市は財政の健全性をアピールしています。

景気が過熱しているわけでもないなら減税に舵をきっていけばよいのですが、そうはならず庶民の生活は苦しいばかりです。(2022年の所感)

税金を取る立場になると税金は自分たちが動かす予算になるわけですから、行政の要職にある人たちが増税願望を持つのは自然なことです。事故が怖いので安全運転がしたいという側面もあるでしょうし、予算を一時的でも減らせば、減らされたところは怒ります。単年度主義の弊害ともいえます。

消費税の増税など、口を開けて待っていた地方自治体は多いことでしょう。

こうした弊害を直接的に軌道修正できるのは政治家だけですし、減税は消費の喚起、景気対策としては単純にして最強の政策です。

名古屋市は「減税をして増収」という日本の歴史的にも重要な先例を作りましたが、実はあまり知られていません。「減税をすると結果的に行政の使えるお金が増える」という美しいパラドックスは、GDPギャップで苦しむ日本を軌道修正するための突破口のひとつです。

選挙で減税を叫び、堂々と実行し続けているのは名古屋市の河村市長くらいです。

「減税をしたら予算が増えて、公共サービスが良くなる」という逆説が直感的に理解しにくいという点が減税がなかなか進まない理由の大きな一つだと思います。

ところで減税や給付金だとお父さんのパチンコ代・飲み代に消えてしまうのでいかんという人もいます。一理あります。

そうした声が大きいなら上の方に既に書いた「発生したサービスの無償化」のほうがいったんは進めやすいかもしれません。保育園の無償化や仕事を休めない人に向けてベビーシッターの利用料を助成するベビーシッター利用支援事業」など。こうして新しい予算をつける話になると、すぐに増税議論になりますが、増税とセットにしては全く意味がありません。財源論・増税やむなし論は一見もっともらしく、家計から想像しやすいこともあって、広まりやすく信じられやすいですが、実際には短絡的な結論であり、注意が必要です。

<議員・市長のパブリックサーバント化(公僕化)>

議員の家業化、指定席化をストップ。報酬は市民並み給与に引き下げ。
報酬が高いと長くやりたくなり、長くやると役所とのなれ合いを招きます。
お金のためでなく、世のため人のための議員へ。

これは地域政党減税日本の方針です。仁徳天皇の民のかまどの精神ですね。

名古屋市の河村市長は年収2,750万円→800万円とし、退職金4,220万円→0円(4年ごと)としています。結果、12年間で3億5千万円を寄付しています。

私は尊敬していますが、報酬を下げると裏金、賄賂を誘発してしまうという意見もあります。
国民がみんな豊かになれば、よいのですが。。。

<目安箱の設置>

市長・議員へダイレクトに意見を言える場を作るのはいかがでしょうか。「目安箱」です。メールもいいし、手書きの手紙もアリです。

義務教育期間中の子どもも大人と同じように為政者に意見できるのは良いことだと思います。

名古屋市の河村市長は「市長いじめ・生き方相談ホットライン」を設置しています。
いじめや、友人関係、成績、部活の挫折等で生き方に悩む子どもたちの相談を市長が直接受け、子どもの生き方を応援する常勤スクールカウンセラーへつなぐ。

というものです。

<農業への手厚い支援の重要性の再確認>

農家への補償は、日本は先進国の中では最も厳しい国と言えます。

農家の所得のうち助成金が占める割合は、日本は30%程度だそうです。スイス100%、フランス95%、イギリス91%、アメリカ40%(アメリカは生産コストと販売価格の差額の全額補助制度あり。事実上の輸出補助金。禁じ手。)

上記の海外の農家はほとんど公務員と言えます。

日本は山だらけなので大規模農業は難しく、ふつうにやれば赤字でしょう。長い歴史を経て植林された山林を削って平野にするのも違う気がします。近頃「農家の数を減らして、大規模経営ができる会社にやらせればきっと儲けてくれるし、供給能力も上がって日本のためになる」という幻想が流行していますが、本当でしょうか。

たとえば僻地などの農業は国土の警備(安全保障)の側面がありますが、儲かりません。そうした農地は何らかの形でいずれカネに変えられて失われてしまうでしょう。条件のいい場所だけ残して、土地だけたたき売られていく流れが自然です。なぜなら儲けなくてはならなくなるからです。そして、規制緩和という名目で、気づいたら農地が減っていました、でも利益が出たから素晴らしいんですとテレビで誰かが話すでしょう。そして寡占状態になったあと海外の穀物メジャーとなんとか落としどころを見つけて、価格は上がるでしょう。農家は減り、寡占業者は大きくなり、国民負担が上がるという結果だけが残ります。

日本の農家に国際競争を促す流れも進んでいるようですが、やはりかなり無理があります。

2022年、日本の食料自給率はカロリーベースで38%だそうです。

食料の供給がほとんど外国からになると何がまずいのでしょうか。

たとえば不作になった時、日本への輸出は後回しにされるでしょう。価格はどうでしょうか。異常な高値になった時、政府が国民に手当てを出したりするのでしょうか。さらに戦争や外交上のトラブルなどが原因で輸入できないとき、どうするのでしょうか。とりあえずコメがあればみんな生きていけそうな気がしなくもないですが、コメ農家の後継者問題についての明るい話題は聞きません。

食料安全保障問題の危機意識はできるだけ多くの人に持ってもらう必要があります。
農協は日本の農業を損得を超えたところで守ってきたように思います。
共済などの事業の黒字分を農家の所得に補填するといったような儲からないことは、やはり農協以外の主体では逆立ちしてもできないことと思います。

自治体でできることは積極的にやっていくべきと私は考えます。
安城の美しい田園を守るために、有効な政策など思いつく方がいれば、ぜひぜひお教えください。

ご意見お待ちしています。

<予算の優先順位について>

予算の分配という作業は、優先順位を決めていくという作業です。
今にも倒れそうな経済主体・貧困者を助けることを優先することがまずは第一です。

経済的な観点からみると、溺れかけている人を放っておいて、その人が倒れてしまったら、彼の生産能力が失われます。ひとりの労働力を失うのです。

税収という観点でいうと、今後納める予定だった何千万円かわかりませんが、その税金がそこでストップします。

ちなみに自殺の原因はやはり経済的な背景が多いそうです。安城市の令和3年の自殺者数は31人。お金でシンプルに解放できる苦しみはたくさんあるのではないでしょうか。

できれば人道的な観点から語りたい話ですが、それだと「誰かに金をくれてやるなら俺によこせ、失敗は自己責任、俺もたくさん苦労した」、という反論が来そうです。

溺れている人は優先的に助けましょう。

<公共事業>

すっかり評判の悪くなってしまった公共事業も、必要なものは、たたかれるのを恐れずに実行すべきです。
長期的で比較的規模の大きい公共事業実施の宣言は、企業の設備投資を増やす流れを作ります。すると市中銀行で信用創造の量が増え、マネーサプライが増えます。
行政側が需要を創出(潜在的な需要を具現化)することで、最終的には供給能力(国力と言い換えてもいいと思いますが)がアップし、企業の利益が拡大すれば労働者の賃金も増加していきます。
いわゆる消費税(粗利にかかってくるため事実上は悪質な法人税と言える)増税など変なことを同時にしなければ、大丈夫です。

家計に例えると無駄遣いかも、となってしまうことも、マクロ経済政策としては正解(みんなが幸せになる)だったりします。(しかしこれを周知するのは難しく、選挙で財政出動を主張するひとはあまりいません。利権だというイメージが持たれやすく、悪評が立ちやすいんですね。)

国民民主党の玉木代表は教育・科学技術への投資の重要性について力説されていますが、全面的に同意します。

<財政政策>

地方自治体の場合は地方債の起債制限があるため、地方が積極財政をするためにはさまざまな工夫が必要になると思います。

そこでリチャード・クー氏の提案を私は推したいと思います。氏が提唱する「有望なインフラプロジェクトを発掘する独立財政委員会」を設立します。「自己ファイナンスができる公共事業」を財政政策の中心に置くのです。

雑に言うと「儲かる公共事業政策提案チームを作る」、ということです。乗数効果の高いものからどんどん実施すればよいと思います。

ただし、防災・食料・国防・インフラといった安全保障や国民の生命に関わることは「儲け」と別の観点で論じる必要があるのでそこは安易に「儲からないならやめろ」といった議論にならないよう注意が必要です。

LED化など、進めなくてはならないけども、金額が大きくて進まないようなものはサブスクリプションのような支払方法を模索していくのも手です。たしか福岡市ではそうした取り組みが進んでいます。民間と連携していろいろやれば良いと思います。

<Web3.0(メタバース、仮想通貨、NFT、DAO、ディセントラライズド(非中央集権化)の流れを利用する>

昨年の夏に、東京で開催されている「メタバースの学校」なるものに参加して、3Dインターネットを体験してきました。

すごいリアリティで、驚きました。研修に取り入れている企業はもうすでにたくさんあるそうで、いまのところフィジカルな作業の指導などに利用されているようです。

いずれは友達と映画を見ることも、喫茶店でお茶することも、遊園地でスリリングな体験をすることも仮想世界で完結するようになります。

VRヘッドセットが眼鏡サイズになるまで技術が進歩すれば、世界中に爆発的に普及して、日常生活はがらりと変わることでしょう。

ブロックチェーン技術を利用した仮想通貨やNFT、そしてDAOは、民間における経済活動を大きく変化させていくでしょう。国家における円やドルなどの通貨は居住する国民が税として納めるため、これまで同様に機能していきますが、仮想通貨とどう絡み合っていくのかさっぱり読めません。

デジタル人民元のような野心的な取り組みをする国家もあり、「仮想通貨って何?」状態だと知らないうちに困った状況になるかもしれません。

2021年12月、人口800人の新潟県長岡市の山古志村で、NFTデジタルアート(電子住民票の意味合いを含む)が発行されて、少し話題になりました。購入者はデジタル村民になります。何がおきているの?と、頭がこんがらがりそうですが、実際前例のない試みで、「リアルな山古志とデジタル村民が、ともに山古志の未来をつくる挑戦」ということだけしか私にもわかりません。

Nishikigoi NFT公式サイト 山古志

不動産界隈にも影響はあり、たとえば「CityDAO」は土地(資産)をデジタル化し、透明性を高め、仲介者をなくし、単純化を目指しています。

地方自治体では、ふるさと納税の返礼品としてNFTの活用が始まっています。

デジタル技術で地域を楽しむ! NFT特集

安城市も積極的に導入していきましょう!

<合成の誤謬(ごうせいのごびゅう)>

社会の経済状況をよくするためには、ミクロ経済とマクロ経済を分けて見なければなりません。

経済状況悪化のこれまでのパターンとして、多くの人が「家計や企業の取るべき行動」と「政府や自治体が取るべき行動」を一緒くたに考えてしまうことが主な要因ではないか、と最近よく言われるようになりました。

日本人は真面目で、我慢・節約して慎ましやかに生きてきた人は多く、「みんなが自分と同じように我慢して、政治も同じように行動すれば、きっと幸せが訪れる」と無意識に考えています。私もそうした考え方のほうがしっくりくるし、実際そう思っていました。

しかし現実は違います。

たとえば景気が悪く需要が落ち込んでいるデフレの時、企業の行動としては設備投資を控えて借金の返済を行い、内部留保を拡大します(貨幣価値が上がる傾向にあるので)、これはまっとうなやり方で正解です。

家計は消費を控え、将来のために貯金に励み、非婚者は結婚は贅沢行為なので今のところ控えておこう、と考える。

ミクロな視点では、それぞれが正しい行動を取っていることは疑う余地がありません。

しかし、全員がそれを行ったとき社会全体で何が起きるかというと、みんなが消費を控えれば、企業は値下げを余儀なくされ(デフレ要因)、売り上げは下がり、売り上げが上がる見込みがなければ設備投資も減り、リストラが起き、消費者はまた消費を控える、という悪循環が起きます。

いわゆるデフレスパイラルといわれる現象です。現在はロシアウクライナの戦争の影響などでコストプッシュ型のインフレとなっていますが、デフレギャップ(GDPギャップ)は未だに存在しています。

ミクロな単位ではみんな正しい行動をとっているのに、全体としてはどんどん悪くなるという現象のことを合成の誤謬といいます。

この時、ミクロな単位でみんながやっていることと真逆のことをして現状を打破することのできる唯一の主体が、政府・自治体です。これができるのは経営センスのある経営者ではなく、全体の現象について考えられる、全体の幸福について考えられる少し変わった人かもしれません。

お金を使い(なんでもいいというわけではありませんが)、有効需要を創出し、民間の自律的な経済循環が生まれるまで見守ったあと、景気が過熱し始めたなら増税など引き締めに、ゆるやかに調整していけば、深刻なバブル現象などは避けられると思います。

しかし実際には、ビジネスで成功した経営者を政治に参加させろという流れが強く、重用されていきました。彼らが言っていることは企業の経営者としては正しいのですが、政治つまりマクロ経済に応用してしまうと失敗します。30年以上日本の財政政策はコケ続けてきたという意見にはほとんどの人が異論なしとは思いますが、国内の政治は相変わらずのため、今後、「失われた40年」になることは避けられないという人もいます。

<世界中の好例を調査し、いいものを取り入れる>

世界中の自治体から好例を探し、運用方法を探っていきます。

ご意見があればぜひどうぞ。

<原則>

政治に関心があると人に話すと、「へぇ、政治家になって何がしたいの?」とよく聞かれます。

答えはシンプルに「市民がしたいこと」をします、です。

なので市民の声を広く聞く必要があります。まずはそれが主な仕事と思います。

しかしたとえばAさんとBさんがそれぞれ「近所の道路が老朽化していて危険だから直してくれ」と言ってきたとします。二か所を同時に直す予算はすぐには出てこない。その時、私ならどうするか。

この場合、比較的緊急性の高いAさんの近所の道路を直したあと、Bさんのほうを直す、といったような動き方をすることになります。

優先順位の整理、調整という作業には批判はつきものですが、そこは仕方ないと思います。

全体の幸福度を上げるといった目的については、経済問題に直結するため前述のとおりです。これについてはひとりひとりの意見を聞くよりも、正しい経済政策の推進が必要になってきます。行政の監視がもっとも厳しくなされるべき分野で、日々勉強・研究が必要です。

行政の組織内の出世の原理など長い時間をかけてできた謎の構造のせいで、いまでは増税・緊縮財政があたりまえのようになってしまっています。中小零細企業をを弱らせると大資本が買収しやすくなります。

すると産業構造が垂直的で統合的なものになるため、海外の大資本などにとって都合のいい社会構造に変容しているという見方もできます。陰謀とかではなく、増税・緊縮財政と大資本・新自由主義的な流れは相性がよく、歯車があっています。

結果、今の日本があるのだと思います。これこそが景気低迷の原因であり、実質賃金の横ばいの原因であり、自殺者数の増加の原因であり、非婚化の原因であり、少子化の根本原因と私は考えます。

がんばります。

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